涙の映像
ドキュメンタリーやインタビューのテレビ番組を見ていると、カメラが人物の顔に異常にクローズアップしてゆくときがあります。涙を流しそうになっているときに、アップで撮るためです。瞳だけをクローズアップするような演出もあります。
テレビ制作者としては「涙を撮り逃すまい」という気持ちなのかもしれません。しかし、あまりに執拗にアップを続けられると、「こいつはここで泣くはずだ」「早く泣けよ」というテレビ制作者の心理が伝わってくるようなときもあります。
なんだか傲慢な決めつけを、無理矢理共有させられているような気がしないでもありません。