村上春樹さんの「1Q84」に関するインタビュー
小説「1Q84」について、村上春樹さんがインタビューに答えています。
読売新聞6月16日
http://www.yomiuri.co.jp/book/news/20090616bk02.htm
個人的には、肉体と魂、時間と記憶、虚構と現実、歴史と物語、暴力と性、存在と死、愛と宗教、音楽と想像力など、一度読んだだけでは把握しきれないほどの多様なテーマが、重層的に織り込まれた小説だと思います。今後何年もかけて考え続けるような重い問いかけを与えてくれる作品です。近年のエッセイ「意味がなければスイングはない」「走ることについて語るときに僕の語ること」の2冊が、この小説のバックボーンのひとつとして重要な位置づけをもっていたような気がします。
また、この小説では、作中でテーマや物語の成り立ちを読者に明示する部分が何カ所かあるように思います。場所によっては図式的なほど明解に説明されていると感じます。多岐にわたるテーマを複雑な物語のなかで展開しているので、作品として不可欠な配慮だったのかもしれませんが、それだけ「伝えたい」という作家の切実な思いも感じられます。

