責任の水準
誰かの責任を追及する場合に、責任を取るべきハードルを設定したうえで、その基準に達していないことを問題にする言い方があります。例えば「組織の長たるものがこれこれに関する情報を把握していないのはまずいのではないか」というような具合です。
このような言い方はレトリックとしては成り立ちますが、ハードル設定の水準をあまり上げすぎると、強迫になってしまうことがあります。追求される立場の人の能力や役職として求められる水準を超えて、責任が追及されるような場合です。
追求される側がそれに気がつかずに、うっかり応じてしまうこともよくあります。まじめな人ほど、本来認めなくていい非を認めてしまうようです。一方、追求する側はわざとハードルを上げる場合と、無意識に上げる場合の両方があります。
こういう現象は、その場にいる人数が多ければ多いほど起こりがちです。議論が熱くなってきたら、追求する側もされる側もいったん「この言い方は不公正ではないか」と検証してみる必要があると思います。

