最高裁判決平成19年7月19日
過払い金に関する最高裁判決が相次いでいます。7月19日に,完済後の貸付けへの充当関係についての判決が出ました。
最高裁判決平成19年7月19日
http://www.courts.go.jp/search/jhsp0030?action_id
=dspDetail&hanreiSrchKbn=02&hanreiNo=34
「合意」の推定により,一連一体計算に基づく充当関係を認める,という論理自体は平成19年6月7日判決と同じですが,「従前の貸付けの切替え及び貸し増し」や「前回の返済から期間的に接着し,前後の貸付けと同様の方法と貸付条件で行われたもの」というように「合意」推定の基準のひとつを示した点は,従来の判断より踏み込んだものといえます。
ただし,そうすると「期間的に接着」とはどの程度の長さをいうのか,「同様の方法と貸付条件」にはどの程度の相違点が許容されるのか,等のあらたな疑問がわいてきます。貸金業者が貸付方法や条件をその都度変更させることで,実質的に利息制限法の潜脱を許すことにもなりかねません。また,事実認定をベースに充当関係を判断すると,証拠の有無や立証活動の程度によって判断が分かれることがあり得るため,利息制限法の法の趣旨が貫徹されない,という問題点も払拭されていません。
このブログでは何度も繰り返した論点ですが,やはり利息制限法の強行法規性を根拠にあくまでも法律問題として取り扱うのが簡明かつ公平であり,「弱肉強食を許さない」という利息制限法の趣旨にも合致するのではないかと思います。

