過払い金の差押え
ついに過払い金を差し押さえる自治体が現れました。芦屋市は,個人市民税や固定資産税の滞納者の納税相談を通じて,この滞納者が消費者金融との長期間の取引をしていたことを把握。発生した過払い金債権を差し押さえる予定だそうです。
産経新聞3月19日
http://www.sankei.co.jp/shakai/wadai/070319/wdi070319002.htm
納税滞納者の過払い金の差し押さえは,多重債務状態に陥った地域住民の納税義務負担を軽減する有効な手段であり,地方自治体が多重債務対策に取り組むきっかけの一つとして活用しうると,以前から指摘されていたところですが,実際にトライする自治体が現れたのは画期的なことです。重要なのは,このような手続を取る際に,地域住民に対して多重債務とは,正しく対応すれば解決可能な問題であることや,適切な相談窓口を紹介するなど,経済的再生のための啓発を,あわせておこなうことです。これは,自治体の徴税部門と消費生活相談部門などの連携があれば,ほとんど予算をつけなくても,対応可能なことですし,実際,このような連携による成果を上げている自治体もいくつか存在します。