「不適当な登記識別情報」の発行
法務省より,不動産登記実務に関する重大な発表がありました。不動産登記システムのプログラムにミスがあり,登記所から通知される「登記識別情報」の一部について,不適当なものが作成されていた,とのことです。「登記識別情報」とは,平成17年の不動産登記法改正の際に導入された新しい制度で,従来の「権利証」のかわりに発行される「174-A23-CBX-53G」のような,12桁の英数字の組み合わせです。これが申請人一人,不動産1個について,一つずつ発行されます。いわば,登記申請の専用パスワードです。
これは,当然のことながら完全にランダムに発行されることが大前提ですが,今回,一部のものについて「不規則性を十分に備えていないもの」が発行されてしまっていた,ということです。なお,現在は既に対策がされており,このような状態は解消されているとのことです。
「不適当な登記識別情報の発行について」法務省
http://www.moj.go.jp/MINJI/oshirase.pdf
法務省のホームページには,「プログラムのミスは,昨年8月に実施したプログラム改修の際に生じ,本年7月21日に判明したもの」との説明があります。もしそうだとすると,なぜこのような重大な不具合が1年近くも判明しなかったのか,という問題が追及されなければならないでしょう。これは国民の権利を守る,という不動産登記制度の根幹に関わる問題だからです。
また,法務省ホームページは,下記の注意も呼びかけています。
「今回の手続においては,法務省・法務局から権利者の方に登記識別情報(12桁のアルファベットと数字)をお尋ねしたり,登記識別情報通知書(又はそのコピー)の送付をお願いすることは,一切ありません。法務省・法務局を装った問い合わせには,十分注意していただくようお願いするとともに,御不審な場合には,下記の連絡先にお問い合わせください。
法務省民事局内 登記識別情報相談窓口
(代表)03-3580-4111 内線6013
(直通)03-3592-8685
受付時間.午前9:30~午後5:15
代表番号は月~金,直通番号は 月~土」


コメント
大分会の司法書士です。
いろんな振込詐欺が想定されます。
こういう間違いがないと想定されていたから、通達にも一旦通知した後の、再発行(再作成)ができないとされていました。
いわば超法規的措置をせざるを得なかった理由なども明確にし、謝罪会見をすべきでしょう。
投稿者: sago | 2006年08月05日 10:29
sagoさん,はじめまして。お怒りごもっともと思います。
「なぜこういうことが起きてしまったのか」という明確な説明がほしいですね。ホームページに謝罪文を載せて済む次元の話ではないと思います。
投稿者: 田島 掌 | 2006年08月05日 10:38