ビリー・ジョエルの1978年のライブ
先日,ビリー・ジョエルの1978年のライブ,アバの1979年のライブがテレビで放送されました。当時のミュージック・シーンは,パンク勃発後,ニューウェイブが台頭していく時期だったと思います。ちなみに,PUBLIC IMAGE LTD.のファーストが78年発表,THIS HEATのファーストは79年です。当時「心ある」ロックファンにとってはビリー・ジョエルなど軟派の代表として,唾棄すべき標的だったわけです。ましてや,アバなど問題外の大衆ポップだったと思われていたはずです。
そういう目でこのライブを見ると,当時のポップシーンのミュージシャンは,そういうシーンの方向性からある意味で孤立しつつも,自分の守備範囲でしっかりと高品質な音楽を作り,誠実に演奏していたんだな,と感心します。実際,演奏はハイレベルですし,それぞれに訴えるものを感じます。ビリー・ジョエルなど,血相を変えて鍵盤をたたきまくっていて,鬼気迫るものがあります。